Last Little Lover/ Two of Box 2025 SEP

詩的身体へのアプローチ:

映画『Last Little Lover』 / インスタレーション『二人の箱』

An Approach to Poetic Body: Movie“Last Little Lover” / Installation “Two of Box”

|| 2025.9.8 - 2025. 9.28

Opening Day オープン日：9/7, 9/12, 9/13, 9/14, 9/17, 9/20, 9/21, 9/23, 9/27, 9/28

*Opening Hour 時間: 13:00 - 18:30

*9/17(水)のみ、11:00 - 15:00 の変則オープン時間となります。

Only on 17th September wed. Opening hour is 11:00 - 15:00.

|| Artist

蔣雯 Wen JIANG

Roy Taro

|| 会場 VENUE:

plum gallery, 経堂アトリエ

東京都世田谷区経堂4-31-8, 1F

||主催: 蔣雯, Roy Taro

協力: Plum Studio, 東京工芸大学

||上映会: 9/20(土), 9/21(日)

上映会は、経堂アトリエ2Fにて行います。映画上映後は、作家たちによるトークセッションを行います。

上映会、ワークショップ共に参加無料。

|| 上映作品 & スケジュール

14:00 - 14:50 『フレームをこえて』

15:00 - 15:20 『二人の箱』

15:30 - 16:30 『Last Little Lover』

16:30 - 17:00 　トークセッション Talk Session

17:00 - 18:00 *ワークショップ『ことばのない交流』

| *ワークショップ『ことばのない交流』

部屋では、上映映像とともに「ことばのない交流」というパフォーマンスが行われています。

出演者は言葉を使わず、呼吸や声の響き、視線、身体の距離、ささやかな動きで観客と対話します。

観客の皆さまも、ぜひこの静かな交流に参加してみてください。

• できること：呼吸や声を発する、目を合わせる、近づく／離れる、静かに身体を動かす

• 避けたいこと：言葉を話すこと、ハイタッチやピースサインなど既存の意味を持っているジェスチャー

ここでは、言葉を離れた身体と声の響きが、新しい意味や関係、感覚を立ち上げます。

どうぞ、この箱の中で生まれる「詩的空間」を味わってください。

|| STATEMENT

本展は、蔣雯(ジャン・ウェン)の研究テーマである〈詩的身体〉シリーズの映画作品を上映する。

2023年に蔣雯(ジャン・ウェン)は、映画『二人の箱 Two of Box』において、画家/詩人のRoy Taroのインスタレーションとコラボレーションした。

本展示は、映画二人の箱のコンセプトを踏襲し、〈箱〉をコンセプトにした空間表現をRoy Taroが行う。

空間では、映像『二人の箱』が映し出されている。Taroは『二人の箱』制作時に、同展示空間でインスタレーションを行なっている。本展では、空間を絵画と捉え、過去のインスタレーションを、物質と詩（言葉）を散りばめてをさらに発展させる。

This exhibition will screen films from Jiang Wen's research theme, “The Poetic Body” series.

In 2023, Jiang Wen collaborated with painter/poet Roy Taro on the installation for the film “Two of Box.”

This exhibition follows the concept of the film “Two of Box,” with Roy Taro creating a spatial expression based on the concept of “box.”

In the space, the video “Two of Box” is projected. During the production of “Two of Box,” Taro created an installation in the same exhibition space. In this exhibition, the past installation is further developed by treating the space as a painting and scattering material and poetry (words) throughout.

|| 研究背景｜短編映画『Last Little Lover』

本作は、映画演技における「詩的身体」という概念を教育現場で応用し、その可能性を検証するために制作された短編映画です。俳優を物語の表現者にとどめず、空間・カメラ・編集を含む映像構成の一員として位置づけることを目指し、撮影前から身体動作や空間設計を重視した準備を行いました。

制作を通して、俳優が初期段階から映像づくりに関わることで、演技がより視覚的な魅力を持つ可能性を実感できました。本作で得られた知見は、より発展的な「身体から始まる映像構築」へとつながっています。

文: 蔣雯

This short film was produced to apply the concept of “poetic body” in film acting to the educational field and to verify its potential. Aiming to position actors not merely as narrators of the story but as integral members of the visual composition—including space, camera work, and editing—we prioritized preparation focused on physical movements and spatial design from the pre-production phase. Through the production process, we gained a tangible sense of how actors' involvement in the visual creation process from the early stages can enhance the visual appeal of their performances. The insights gained from this work are paving the way for a more advanced approach to “visual construction rooted in the body.”

出演：高川裕也　蔣雯　坂城日日　伊藤梢　堀込多津子　井上智　相馬葵　宮本隆ノ介　川端杏

撮影：菱川太壱　佐川幸平　松本誠舟

照明：奥田夏輝　堀清蘭　鶴田彩乃　高山桃花

録音：若杉佳彦　芹沢日向

美術：成田大喜　富永諒　近藤はな　長嶋向日葵

衣装：和田楓季　呉詩瑤

メイク：長坂桃那

助監督：石川愛梨

制作：小川庸　中村隼人

CG: 富永諒　

カラーコレクション：菱川太壱

タイトルデザイン：中村隼人

整音：若杉佳彦

原案：蔣雯

監督/脚本/編集：霧生笙吾

|| 研究背景｜短編映画『二人の箱 Two of Box』

『二人の箱』において、美術家Roy Taroのインスタレーションとコラボレーションした。

本作では、美術セットはTaroのインスタレーションである。

通常、物語を中心とする映画において美術セットは脚本に従い舞台を作る。

本作は作品が物語から遠ざかっていく力を求めるため、

「箱」というテーマを共有し、Taroは自身の考えに従ってインスタレーションを制作した。

インスタレーションとパフォーマンスは同じ「箱」というテーマを持っているが、それぞれ独立した作品として見ることができる。

このような「脱中心化」された環境の中で、演技者はインスタレーションという他者に応じて自分を開示、反射、生成しなければならない。外部環境にさらされた身体の即発的な創作力が引き出されることを図った。

文: 蔣雯

I had collaborated with the artist Roy Taro's installation for the film “Two of Box". In this work,

the art set was Taro's installation.

In conventional narrative films, art sets are used to create the stage according to the script.

However, for this work, I would like to make “narrative” move away.

We shared the theme of "boxes" and had Taro create the installation based on his own concept.

This means that while the installation and performance share the same theme of “Box,”

such two boxes could be the independent work for each. Within this decentralized environment,

actors had to disclose, reflect, and generate themselves in response to the installation as the 'other’.

We aimed to evoke the spontaneous creative power of the body exposed to the environment .

パフォーマンス: 池野拓哉(Takuya Ikeno)　蔣雯(Wen Jiang)

インスタレーション：Roy Taro

撮影：田野(Ye Tian)

撮影助手：龐元飛(Pangyuan Fei)

録音：Jade

編集：賀玲玉(He Lingyu)

グレーディング/サウンド：田野(Ye Tian)

協力：経堂アトリエ(Kyodo Atelier)、東京工芸大学(Tokyo Polytechnic University)

プロデュース：蔣雯(Wen Jiang)

|| 短編映画『フレームをこえて Beyond the Frame』

3人の俳優が「詩的身体を探す」という演技ワークショップを参加する。彼らのミッションは一本の短編映画のプロット作り、役作り、演技プランを立てる、撮影チームの協力で映像化することだった。ワークショップの中で、現実の身体と虚構の身体が互いに移行し合う。そして3人の現実と体験が変わっていく…

Three actors participate in an acting workshop titled “Finding for the Poetic Body.” Their mission is to create a plot for a short film, develop their characters, establish an acting plan, and work with the film crew to bring their vision to life on screen. During the workshop, the actors' real bodies and fictional bodies begin

to merge. As this happens, the three actors' realities and experiences begin to change...

出演　伊藤梢　坂城日日　裕菜

プロデューサー　呉楽

監督: 蔣雯

撮影監督　田野

撮影指導　呉楽

撮影　田野　龐元飛　呉楽

照明　田野　龐元飛

美術　田野　蔣雯

編集　董敬

グレーディング　田野

サウンドデザイン　施瑶佳

音楽　阿部拓也

ポスタービジュアル　

デザイン・絵画 Roy Taro

企画・製作　株式会社Plum Studio